How to enjoy other target fish. ~もうひとつの渓流釣りの楽しみ方~

2017/07/10

How to enjoy other target fish. ~もうひとつの渓流釣りの楽しみ方~

渓流釣りの主なターゲットとして、ヤマメ、アマゴにイワナやニジマスといった鱒(以下「トラウト:Trout」)科の魚が挙げられますが、その多くが冷水性(低めの水温を好む性質)であるため、夏場などは非常に釣り難くなるものです。標高が低めの川などはその傾向が顕著で、水温が20℃近辺に達すると、てきめん反応が悪くなり釣りづらさが増します。

ということは、夏場は低地の渓流釣りは成り立たないのか・・・渓流釣りの定義をトラウトを釣ることと限定すればそうかもしれません。

 

しかし、渓流にはトラウト以外にもいろんな魚が生息しています。具体的にはウグイ、アブラハヤ、カワムツ、オイカワ、ニゴイなどのコイ科の魚が挙げられます。

彼らの中にはエサ釣りはもちろん、ルアーや毛バリに対する反応がトラウトたちにも負けず劣らずのターゲットもいて、ファイトもなかなか侮れないほど強かったりするものもいます。

つまり、トラウトたちにとっての高水温期は、彼らを狙うならばむしろ好機といえる時期だったりするのです。

それぞれの亜種も含めれば、日本中の河川のどこにでも生息していると考えて良いほど見られ、また、水生昆虫を主とした食性のトラウトとは異なり、水生昆虫以外にも石に付着した藻類なども採餌可能な雑食性のものが多く、そのためトラウトに比べて圧倒的に生息個体数が多いことも特筆すべき点です。

 

【コイ科魚種の釣法による釣獲性の良否】

※表は筆者の主観による

 

トラウト類を狙う釣人からは、時として雑魚(ざこ)と蔑まれ、外道(げどう)などと称されて邪魔者扱いをされることも少なくない彼らですが、魚種ごとの釣法によってはとても繊細な狙い方をせねばならない時があったり、より良型を狙おうとすれば、やはりトラウト類と同じようにしっかりと流れを見極めて狙わないといけなかったりという一面もあり、同じような流れの中にいるトラウト狙いにもとても参考になったりもするのです。

そもそも、多種多様な釣りそれぞれを如何に楽しもうと取り組むかというところが、釣りという遊びの面白さ、楽しさの本質でありますから、そういう観点からすれば、俗にいう雑魚狙いとはいえ、決して侮れた釣りではないと筆者は考えます。

それに、何よりその個体数の多さから入(い)れ食(ぐ)い(餌やルアーなどを水中に入れた途端に釣れてくるほどたくさんの魚信(あたり)が出る状態)なんてことが珍しくないのもコイ科の魚狙いの特徴といえますので、初心者はもちろん、子供さんなどが釣りに親しむための最初の相手として不足はないともいえますから。

加えて、魚種ごとに雌雄の形態の差異があったり、季節によっては実に華やかというか、とても派手な色彩に変化を遂げる魚種がいるのも楽しいところ。

渓流域に生息するコイ科魚種の多くが春に産卵期を迎え婚姻色(こんいんしょく)と呼ばれる彩りを備えるようになるものが多く、特にオスは派手もしくは真っ黒な色合いになることが多いが、通常色、婚姻色共に、どの種もメスは比較的地味な色合いをしていることが多いのも特徴でしょう。

産卵期に向かって徐々に変化していく彼らの生命の営みをその体色で知るのも釣師の粋ではないかと筆者は考えます。

 

【ウグイ】

最も広範囲に生息している種。海にまで降りるマルタ(マルタウグイ)とは、婚姻色が出ていなければ判別が難しい。

通常色

婚姻色

ウグイに関して詳しくは>Wikipedia

 

【アブラハヤ】

油を流したような体表面のぬめり感がその名の由来。

アブラハヤに関してより詳しくは>Wikipedia

 

【カワムツ】

体側の縦縞と大きな腹びれが特徴的。

通常色

婚姻色

カワムツに関して詳しくは>Wikipedia

 

【オイカワ】

大きな尾鰭でカワムツに似た姿態だが縦縞は見られず、体躯はより扁平でメタリック感が強い。

捕食スピードがとても素早く、フライフィッシャーの中には専門で狙う釣人もいる隠れた人気ターゲットである。

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※二枚とも婚姻色のオス

オイカワに関して詳しくは>Wikipedia

 

【ニゴイ】

一見はコイに似ているので、それが名の由来とされるが、コイと比べると長さの割にスリムな外観をしている。

頭が三角っぽく、なにより背びれの形状が大きく異なります。尾びれが開いたV字っぽいのも特徴です。

時に70cmに達するほど大型になる種で、ルアーの場合、特にミノープラグへの反応がすこぶる良い時がある。

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ニゴイに関して詳しくは>Wikipedia

 

ともすれば小難しい理屈に囚われがちな渓流釣りの世界ですが、時と場合によっては肩肘張らず、単に魚信(あたり)をたのしむのも一興ではないでしょうか。

純日本産の淡水魚というのは、婚姻色の出る時期は華やかな彩りで魅せてくれますし、それ以外の時期は実に奥ゆかしく麗しい美しさを備えていると思います。

 

最後になりますが、渓流のコイ科の魚の中には、他魚種の餌にならない藻などを食べて環境浄化に役立っていたりするものも少なくありませんので、たくさん釣れるからといって無下に扱わず、どうか大切な命として慈しんでいただければと、筆者は切に願います。

 

Report:大嶋 信慈/EGOIST

 

 

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