第1弾:川釣りは趣味なのになぜ法律がある?〜法律編〜

2021/02/26

第1弾:川釣りは趣味なのになぜ法律がある?〜法律編〜

 川や湖、沼は公共の場であるため、皆が使用する場所になります。しかし、皆が自分勝手に使うとトラブルが発生します。そのために皆が公平に川や魚を利用できるように、法律やルールがあります。しかし釣りは、法律において、他のレジャーや趣味とは異なる特徴を持っています。
 スポーツであれば競技ルールがあります。スポーツの分類に入らない登山やハイキングであれば、山道ですれ違うときには、挨拶をするといったマナーが存在します。それらのルールやマナーに反した行為をしても、罰せられることはないです。一方、釣りは、「魚を採る」という行為が法律によって規制されています。つまり、ルールを著しく逸脱した場合には、法律違反となります。
 釣りのように趣味の行為そのものが、規制の対象となっていることは極めて珍しいことです。
 
 ではなぜ釣りはレジャー、趣味であるのに、法律、規則があるのでしょうか?今回の第1弾では、簡単に川釣りに関する法律について説明します。

川釣りに関する法律

図書館に行き、川の漁業や釣りに関わる法律と規則を調べ、整理してみました。

1.漁業法(法律)

一番基礎となる法律は漁業法で、漁業権について規定しています。

漁業権とは

漁業権とはある場所で特定の漁業(“排他的に”)をする権利です。
 3種類ある漁業権の中で、川は第5種共同漁業権(アユ、渓流魚、コイ、ワカサギ)にあたります。この権利を免許されているのが内水面漁業協同組合、つまり漁協です。
 
 ちなみに、“排他的”の意味は、漁業権侵害の罪に問われる場合があるということです。

2.水産資源保護法(法律)

水産資源の保護を目的とした法律です。

・川でサケを取ってはいけない(特別採捕はのぞく)
・爆発や毒水、電気などを使って魚を取ってはいけない
・保護培養している特定の場所で漁業や釣りをしてはいけない

3.漁業調整規則(規則)

漁業法と水産資源保護法をもとにした実質的に釣り人が守るべき規則です。

・漁具や漁法、魚のサイズ規制、禁漁期間が規定
・各県によって少し違い(禁漁期、サイズ)ます。
・漁協がない川(漁業権がない川)は、この「漁業調整規則」が適用します。漁協がないからといって、禁漁期間に釣りをすると規則違反になります。

4.遊漁規則(規則)

漁業調整規則をもとに、県内の漁協が自ら作る規則です。第5種共同漁業権の知事認可を受けて、遊漁料、漁法、遊漁期間を決めます。これは漁協の釣りパンフレットやHPに記載されいるので、釣り人が一番目にして、確認する規則になります。

マナーが大事

 ここまで法律や規則について説明しました。しかし法律や規則には気持ち良く楽しい時間を過ごすためのことは規定されていません。釣り場では様々な人と出会い、非日常がゆえに想定外の事が起きます。その時、行動指針となるのがマナーです。また川によっては、独自のマナーも存在します。その時は、事前に先輩の釣り師や釣り仲間、地元の釣具店に聞いてみるのが良いと思われます。

参考資料

釣りに関わる法律や規則を知るには、水産庁の遊漁室が発行しているパンフレット(全7ページ)がおすすめです。分かりずらい法律を、体型的にまとめられていて非常に分かりやすいです。

アニメ「海野高校ていぼう部」のキャラクターが出演して説明してくれます。原本がほしい方は、釣具店等に置かれています。また水産庁のHPよりダウンロードして印刷できます。

参考文献

金田禎之(2016)「新編漁業法のここが知りたい」,成山堂書店
櫻井政和(2015)『我が国と米国の「釣り施策」』,機関誌水産振興
中村智幸(2016)「内水面漁業って、なに?」,機関誌水産振興
水産庁ホームページ https://www.jfa.maff.go.jp/
水産庁『水産白書 平成30年版』,2018

次回

第2弾:川釣りは趣味なのになぜ法律がある?〜コモンズの悲劇編〜

フィッシュパスは川を囲んで、釣り人漁協地域社会を結び、豊かさと賑わいを提供します。

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