Exmoor Fly Fishing〜フィッシュパス世界を釣る(イギリス編)〜

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過去に、イギリス南西部、デヴォンに広がるダートムーア(Dartmoor)でのフライフィッシングについて紹介しましたが、今回は、エクスムーア(Exmoor)をご紹介します。
内陸に広がるムーア(原野)のダートムーアとは違い、エクスムーア(Exmoor どちらかというとエクスモアが本来の発音に近いです。ダートムーアもダートモアに近い発音です)は、北側をブリストル海峡に面した、サマセットとデヴォンにまたがる広大な国立公園です。晴れていれば、丘の上から南ウェールズを望むことができます。
まず最初に向かったのは、ダルバートン釣り協会が管理するビートの一つです。こちらの協会が管理する河川で釣りをするには、DAYチケットはないので、年会員になる必要がありますが、年会費は2022年度£35(約5,000円)ですので、比較的安価で会員になって釣りを楽しむことができます。

釣り場への入り口の手前に、駐車場と小さな小屋があり、小屋の中には釣果を記録する本が置いてあります。川の流れは穏やかで、水底まできれいにみえますが、堆積物があるため歩くたびに多少の淀みが見受けられました。ここはチョークストリームではないのですが、水生ラナンキュラスがたくさん咲いていました。また、日が高くなるにつれ、メイフライ(カゲロウ)もたくさん出てきました。そのほかにも瑠璃色のダムゼルフライも飛んでいます。


水位はあまり高くはなく、岩もないので、とても安全に川の中を移動することができます。ただし、両サイドの草や木がかなり生い茂っているため、フライロッドとラインは短めがいいです。また、橋を渡るところがありますが、隣接している放牧場のワイヤーケーブルなどがあるため、感電注意が必要です。
ブラウントラウトは全て天然のため、小ぶりのものが多いのですが、それでも8インチ(20センチメートル)以上も釣れます。 すべてキャッチアンドリリースのため、必ずバーブ(返し)のないフック、または返しをつぶしたフックのみ使用できます。魚に余計な負担をかけないようにするため、 なるべく水からださずに水中でそのままリリースし、どうしても引き上げる場合にもなるべく触る時間を抑えます。どうしても必要であれば、最近ではネットもシリコン製のものが増えてきました。

人気スポット
2日目に向かった先は、リントン(Lynton)とリンマス(Lynmouth)という、ひとつは山(といっても標高は200メートルほどです)の上の街、もうひとつは谷の下の河口の街です。急な崖の斜面を昇降するCliff Railway (クリフ鉄道)という、水の重さで動く列車で二つの街を行き来することもできます。山の上のリントン(Lynton)の町役場はとても歴史を感じる趣ある建物です。そこの正面入り口向かって左のドアを入ると、観光案内所になっており、そこで今回釣行する川の釣りチケットを購入することができます。ただし、町役場の予算削減に伴う人員調整によって、開館日が週に3日ほどとなってしまっています。釣りチケットは、£3.50(500円強)で、手書きで、また釣果を記載する用紙と併用にもなっています。釣果記録を記載した用紙は、後日このまま返送するか、あるいは釣り場のボックスへ入れることになっています。



釣り場はWatersmeetといって、ナショナルトラスト(英国の自然や伝統的な建物を管理する団体)が管理をしています。駐車場には約20台くらい停めることができますが、混み合っています。その理由は、ここは川のすぐ横にナショナルトラスト運営のカフェがあり、釣り客というよりは観光客に人気スポットとなっています。


河口の街、リンマスは1952年の嵐によってもたらされた水害・土砂災害により34名の命が失われました。当時の痛ましい様子を街の歴史館で学ぶことができます。


フィッシュパスは川を囲んで、釣り人と漁協と地域社会を結び、豊かさと賑わいを提供します。



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