秋色づくヒメマスと十和田湖巡り〜青森県十和田市〜

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青森県と秋田県にまたがる「十和田湖」は、標高約400mに位置し、周囲約46km、最大深度326.8m、日本に唯一の二重カルデラ湖です。透明度の高い水と、湖畔の屏風と表されるほど湖のきわまで覆う樹木の紅葉が美しく、観光の名所となっています。
十和田湖ヒメマス
写真提供:ちがし様(ちがしの情報発信基地)
ヒメマスは、サケ科の淡水魚で、ベニサケの陸封型(湖で生活しているうちに海に下ることができなくなり、湖で一生を過ごす)です。北海道のアイヌ語では「カバチェッポ」と呼ばれ、「薄い小魚」の意味です。北海道水産試験場の技師により「紅の小なるは姫に通ず」から、1908年に「姫鱒」と命名されました(*十和田湖増殖漁協HP引用)。
ヒメマスは、「ひめ」の名にふさわしく、姿が美しく、頭部と体の背部は青緑色で背中と尾びれに黒い小さな斑点があります。ヒメマスは産卵期を除いて鮮やかな銀白色をしていますが、オスは産卵期に入るとベニサケのように紅色に染まります。
十和田湖ヒメマス由来
十和田湖のヒメマスの由来は1902年 和井内貞行さんが、鉱山に勤める鉱夫のタンパク源の確保のために、北海道支笏湖よりヒメマス(アイヌ語:カバチェッポ)の卵を譲り受けました。 1903年に十和田湖に孵化した稚魚を放流し、試行錯誤を繰り返しました。昭和1905年にはヒメマスの群れが接岸し、ヒメマスの孵化増殖に成功し、現在に至ります。和井内貞行さんは十和田湖の功労者として、その物語が映画化されました。昭和の地元小学生は、体育館の壁に映写した和井内さん物語を毎年観たようです。
十和田湖増殖漁業協同組合
現在、青森県・秋田県をまたがる十和田湖のヒメマスの増殖をおこなっている十和田湖増殖漁協では、孵化場をもち、資源確保と資源保護のためヒメマスの種苗生産をおこなっています。
ヒメマス種苗生産
孵化場前の湖畔にて接岸したヒメマスを網で捕獲します。
採卵(200〜1,200粒/1尾)し、オスのヒメマスのしらこを人工授精します。
遮光した孵化水槽にて管理し、発眼後、12月下旬から1月にかけて孵化が始まり、2月から3月頃に餌付けを開始します。
体長が3cmになると屋外の水槽に移動します。6月下旬から7月下旬に体長5〜6cmになった稚魚を十和田湖に放流します。放流後1〜3年を経て体長20cm以上に成長します。
遊漁情報
ヒメマス遊漁券(手釣り・竿釣り)
・岸釣り:1,000円/日(10/1〜翌年6/20まで*その他詳細は遊漁規則参照)
・船釣り:2,000円/日(10/1〜12/31まで*その他詳細は遊漁規則参照)
・制限:1人1日当たりの採捕尾数20匹(サクラマスとの合わせて)まで(その他詳細は遊漁規則参照)。
遊漁規則
十和田湖増殖漁業協同組合農内共第1号 第5種共同漁業権遊漁規則
宇樽部川(青森県)
青森県十和田市を流れ十和田湖に注ぐ宇樽部川は、10月末からヒメマスはじめサクラマスが産卵のため遡上します。
特にサクラマスはつがい(ペア)になって泳いでいるのがまじかで見ることができます。川幅も狭く川底も浅いため、マス採りに熊もよく出没するので注意が必要です。
ヒメマス丼
ヒメマスは絶品と称されるヒメマス。漁協の方に紹介された地元で有名なお店を紹介してもらいました。「十和田湖ひめますフライ丼」は定食となっており1,000円(税込)です。
他にも人気の「十和田湖ひめます天丼」も同じく1,000円(税込)です。
アクセス
漁師の民宿:岩蕗
十和田ビジターセンター
十和田八幡平国立公園の十和田・八甲田地域は、昭和 11 年 2 月1 日に国立公園に指定されました。敷地面積は 45, 060 ヘクタール。
蒼く神秘的な美しさが漂う「十和田湖」、そこから流れ下る「奥入瀬渓流」、なだらかな山容に息づく高山植物や樹氷の山岳美をほこる「八甲田山」といった豊かな自然環境と、そこに育まれる多様な生き物との出あいを楽しむことができます 。
乙女の像
彫刻家の高村光太郎の最後の作品で、十和田湖の象徴となっている。
アクセス
十和田湖ビジターセンター
フィッシュパスは川を囲んで、釣り人と漁協と地域社会を結び、豊かさと賑わいを提供します。
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