キーツ岩田の 九頭竜川サクラマス釣行~聖地でついに出逢えた銀色のロマン~

2021/04/16

キーツ岩田の 九頭竜川サクラマス釣行~聖地でついに出逢えた銀色のロマン~

2021年1月(解禁前)

1月下旬、世のサクラマスフリークが浮足立つ頃。私も様々な思いを巡らせながら、その河川の2月解禁を待ちわびていました。

サクラマス釣りの聖地、福井県九頭竜川。例年、日本全国から腕利きのアングラーたちが集う、日本屈指のメジャー河川です。

九頭竜川がサクラマス釣りの聖地と言われ始めたのは、著名なフライフィッシャーマンが日本で初めて、九頭竜川でサクラマス釣りを確立したのが発端と言われています。

一躍、九頭竜川は全国へ名を馳せ、多くのアングラーで賑わうことになりました。一方、九頭竜川サクラマスを守っていこう気運も高まり、九頭竜川中部漁協、福井県、地区、愛好家団体によるサクラマス保全活動も行われています。

思い出と想い

私はルアーでのサクラマス釣りを、2年前に始めました。しかし九頭竜川においては、初年度に一度だけ掛けたものの、ネットに収める寸前でハリが外れたのみで、まだキャッチには至っていませんでした。

その悔しさをバネに、今年は身を削る覚悟で挑みました。

2月1日(解禁)

九頭竜川のサクラマスは並大抵の努力では釣れない事は分かっていたので、平日出勤前の短時間でも竿を振ることにしました。そこで、職場からの距離も考慮し、しばらくはこのえちぜん鉄道下流左岸テトラポッド帯で定点観測をすることにしました。

左岸側はちょうど蛇行の外側にあたり、流心と水深が寄っているため、確実にサクラマスの通り道になると予想し、定点観測を続けました。

3月(釣行15回目)

しかし、3月を過ぎ、釣行回数15回を経てもなおサクラマスからの反応はありませんでした。

そんなとき、友人アングラーから吉報が。

九頭竜川のサクラマス釣りに精通する、エキスパートアングラーの一人です。

サイズは57cm。この時点では全体でも10本程度しか上がっていなかったにも関わらず、釣行回数7、8回で見事キャッチ。その技術と、ポイントを見極める力には脱帽です。

ポイントは福井大橋上流左岸の、淵から瀬へ移行する駆け上がりの近辺。

ヘビーシンキングミノーを対岸めがけてまっすぐ投げ、底近くまで沈めた後は動きを与えながら、流れに任せて漂わせると、ルアーが自分の直下流に来た瞬間にヒットしたそうです。

「確実にサクラマスは上って来ている」

友人の釣果でそれを確信し、その後もえちぜん鉄道下流左岸での定点観測、および近隣ポイントでの調査に勤しむ私。

4月(釣行30回目)

私が唯一九頭竜川でサクラマスを掛けたことがある、この九頭竜橋下流右岸にも、休日には足を延ばしました。

しかし4月を過ぎ、釣行回数30回を経てもいまだに反応はありません。

このままでは状況は良くならないと判断し、34回目の釣行は早めに切り上げ、以前から気になっていたポイントである、天池橋上流左岸テトラポッド帯を偵察しに行きました。

瀬から淵へ移行するポイントで、ここも同様に左岸側に流心が寄っています。いかにもサクラマスが着きそうな流れです。

一方でかなり奥までテトラポッドが入っており、掛けた後に釣り糸を切られるのを恐れてか、左岸側はアングラーも少ない。職場からの距離を考えてもギリギリ通えるレベル。

翌日はここに入ると決め、その日のうちにテトラポッドとの摩擦を考慮し、リーダーを16lbから20lbに変更。万全の体制で臨むことにしました。

4月上旬(釣行35回目)

そして当日。少し気合を入れてAM 5:10に現場に到着。

まずはスプーンとバイブレーションで手早く広く探ります。しかし、流れが緩くなる辺りまで釣り下っても反応はありません。

上流に戻り二流し目。今度はルアーをヘビーシンキングミノーに変更。犀川殖産で最もヒットが多かった流し方をイメージします。

まず対岸めがけてまっすぐルアーを投げ、中層に達するまで沈めます。その後リールのハンドルは巻かず、一定間隔で動きを与えていると、ルアーがU字の頂点に達した辺りでズシン!というアタリ。

サクラマスか?それともスズキか?疑心暗鬼のまま、咄嗟にドラグを緩めました。綱引きは決してせず、隙を突いてグイグイ寄せます。

そして、やっと魚体が水面を割ったと思った直後、なんと彼は背ビレを出して尋常でないスピードで遡上し始めたのです。間違いなく鱒だ、と確信しました。

それらの抵抗をいなし、テトラポッド帯への突進を何度もかわし、遂にランディング!

人生初の九頭竜鱒

苦節3年。2月から通算35回目の釣行でとうとう手にした、人生初の九頭竜鱒。

サイズは57cmと、平均程度。しかしそんなことは関係なく、この上ない達成感で満たされていました。

ついに出会えた銀色のロマン

遠目からは銀色にしか見えませんが、実は鱗一枚一枚が天然のグラデーション。これに自然の神秘を感じずにはいられません。

九頭竜サクラマスに教えられたこと

逞しくも美しい尾ビレ。海からの遡上鱒の証であるシルバーラインが、達成感をより深く、心に刻みます。

九頭竜川に限らず、サクラマス釣りは本当に学ぶことが多いです。

釣りそのものは、恐らく本流トラウトフィッシングの中で最高難易度。並大抵の技術、知識、経験では安定した結果は出せません。

そして、物事が上手くいかないときの心の持ちよう、諦めないこと、自分を信じること。

圧倒的につらい事の方が多い。だから、単純に楽しむとは少し違うかもしれない。でも、それがサクラマス釣りの醍醐味なのだと、この一本の九頭竜鱒が改めて教えてくれた気がします。

九頭竜サクラマス遊漁券

年券8,000円(購入はアイコンクリック)

日券1,500円(購入はアイコンクリック)

ライター紹介

アングラー:キーツ 岩田 

秋田県出身、福井県在住。小学校6年生の頃にルアーフィッシングと出会う。

ロンジンのフィールドテスター、冒険用品のアンバサダーも務める。

Facebook:https://m.facebook.com/keats.iwata

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